IR情報
影山グループの投資戦略
経営安定化とシナジーの追求
建築鉄骨製造の他、ものづくり企業を主とする影山グループは資本を効率的に運用し経営を安定化させるため新事業への投資を積極的に行っております。
投資する事業は後継者の課題を抱えているものづくり企業の他、既存のグループ企業とのシナジーが見込まれる企業、IT分野、HR分野、ブランディング分野、社会貢献のためのものづくり体験工房事業などがあります。
業績報告 Performance report
2020年7月に三重県の鋳物製造会社、2021年4月には神奈川県の金属加工会社、2022年6月には静岡県の自動車部品会社、2023年2月には愛知県の自動車部品製造会社がM&Aにより影山グループに加わりました。
M&Aによる事業買収や既存グループ企業の売上高増加により、グループ全体の業績は毎年約10~20億円増加しております。
急激な売上高の増加を目的とせず利益の増加や人財育成、業務の効率化など組織のブラッシュアップを強化する運営に力を入れており、グループ全体の安定性向上とさらなる成長を目指しております。
年度 | 2018 | 2019 | 2020 | 2021 | 2022 | 2023 | 2024 | 2025 予測 |
2026 予測 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
従業員数 (人) |
31 | 35 | 115 | 174 | 244 | 250 | 260 | 280 | 300 |
売上 (億) |
13.2 | 15.1 | 34.3 | 44 | 54 | 61 | 69 | 80 | 100 |
事業編成 Business organization
影山鉄工所は本業の建築鉄骨のほかにも事業の柱を増やすことで、新たな社会に対応した組織を構築していきます。
現在、影山グループには9つの事業が存在しております。
- ■ 鉄骨建築請負事業
- ■ 鋳物製造事業
- ■ 金属加工製造事業
- ■ トラック部品製造事業
- ■ 自動車部品製造事業
- ■ ICT事業
- ■ HRブランディング事業
- ■ 溶接体験事業
- ■ 鋳造体験事業
建築鉄骨製造事業のビジネスを効率化していく過程で培ったICT技術、採用難の経験から強化してきた広報マーケティングの知見を活かしたHR・ブランディングノウハウをグループ内で共有していくことで様々な事業を成長させてきました。
鉄骨建築請負事業(株式会社 影山鉄工所)
所属人数: 55人(2024年現在)
影山鉄工所の核となる主軸事業が「鉄骨建築請負事業」です。
70年以上にわたり静岡県沼津市を中心に、一般・共同住宅、オフィスビル、倉庫、店舗等の多岐に渡る重量鉄骨を製造、供給しております。
孔あけ加工、切断加工、開先加工、仮組み、大組み、溶接、塗装、出荷、現場建方などの鉄骨工事一式を総合的に受けることが可能で、多くのお客様の元へ鉄骨をお届けしております。
同規模の中小企業では珍しく、製造現場以外では100%テレワーク可能な環境を構築しております。
自動溶接機械や生産管理システム、業務内容を視覚化するための日報アプリの導入などにより業務の効率化に成功し、利益率も向上しています。
今後の更なる事業拡大を見据えて沼津本社の他に「関西営業所」も構えて販路を拡大し、さらなる売り上げアップを目指しております。
鋳物製造事業(大洋産業株式会社)
所属人数: 68人(2024年現在)
鋳物製造事業を行う「大洋産業株式会社」は2020年7月にグループに加入した三重県の会社です。
主に鋳物製の上下水道資材、産業機械部品等の開発、製造、販売およびカチオン電着塗装の受託を事業としております。
昭和36年に設立した創業約60年の老舗鋳造会社で、高度成長期に整備された水道関係の社会インフラ更新の需要を受けて、現在も景気に左右されず安定した売上を継続しています。
グループ加入後はグループ内のIT技術、HR、ブランディングノウハウを注ぎ込み成長を加速させ、従業員満足度の高い会社に生まれ変わりました。
2023年には鋳造体験工房「キャスターホーム」をオープンし、地域活性化、鋳物文化の普及やものづくり教育分野への貢献をしております。
金属加工製造事業(第一金属工業株式会社)
所属人数: 35人(2024年現在)
金属加工事業を行う「第一金属工業株式会社」は2021年4月に影山グループに加入した神奈川県の会社です。
プレス機械にて金属板を加工し電池向けの円筒缶を製造しており、安定した品質の製品を提供しています。
2022年には「電子帳票システム」を導入しトラブル状況の可視化、追跡が可能になりました。続いて2023年にはAIによる画像解析を用いた自動検査装置を導入しました。今後もさらなるDX化を推進していくと共に、従業員満足度を高め、情報を発信していくことで企業ブランディングを高めることにも力を入れていきます。
トラック部品製造事業
(タカラ産業株式会社)
所属人数: 51人(2024年現在)
大型自動車用部品製造を行う「タカラ産業株式会社」は2022年6月に影山グループに加入した静岡県富士市の会社です。
トラック用のスペアタイヤキャリアやアオリバランサー等を開発、製造、販売しており、全国の半数以上のトラックでタカラ産業の製品が使用されています。
プレス、溶接、カチオン電着塗装などの一貫生産に強みがあり、今後は生産の視える化や従業員満足度の向上に力を入れ、業務や社内環境をブラッシュアップしていきます。
自動車部品製造事業(株式会社小出鋳造所)
所属人数: 32人(2024年現在)
鋳鉄鋳物による自動車部品製造事業を行う「株式会社小出鋳造所」は2023年2月にグループに加入した1955年創業の愛知県の会社です。
主にデフケースをはじめとした自動車部品のほか、水道資材、産業部品などを多品種少量生産型で製造しています。
今後、ICT/HR/ブランディングの3つを軸とした当グループの業務改革手法を用いて収益力を高め、さらなる成長へとつなげていきます。
ICT事業(株式会社アンセティック)
所属人数: 10人(2024年現在) ※アンセティック全体 23名
建築鉄骨製造に特化した生産管理システムや1分で入力が終 わる日報アプリ等を提供しています。
主なサービス内容は以下の通りです。
- ■ 生産管理システムの開発、販売
- ■ 日報アプリの開発、販売
- ■ WEBサイト・ ECサイト制作
- ■ 中小企業のIT総合サポート
- ■ ITによる生産性向上のサポート
- ■ ITによる人件費削減のサポート
鉄工所をルーツに「製造業がわかるIT」を強みとしたWEBサイト、ECサイト、 アプリ制作対応。中小製造業にとって「ちょうどいい」を提供しております。
HRブランディング事業
(株式会社アンセティック)
所属人数: 13人(2024年現在) ※アンセティック全体 23名
中小企業でも当たり前になったHRとブランディングに関しての総合サポートを行う事業です。
HR分野では、3Kと呼ばれ常に人手不足な鉄工業界の中小企業で月間200件以上の応募を集めたノウハウを活かした人財獲得トータルサポート、離職率を下げ従業員満足度を高める人事制度の構築の他に企業を成長させる研修制度の導入、企業戦略に合わせた人事戦略の作成などを行います。
ブランディング分野ではデザイン、営業、販促、マーケティングとSNSやWEBを連動させたブランディング戦略で顧客企業様の売上向上や企業のブランディングの確立をサポートします。
溶接体験事業
(アイアンプラネットベースオブ沼津)
ものづくりの精神を広めたいという思いから立ち上げた溶接体験ができる工房です。
手ぶらで溶接を体験しながらアイアン雑貨を制作できることから、地域の観光拠点としての役割を担ったり、地域の小中高校生などにものづくり体験をしていただくことで地域交流の輪を広げ、社会科見学としての機能も果たしております。
家具や雑貨など身近なものを溶接で作ることで、溶接を通じてものづくり文化を広げていきます。
鋳造体験事業
(キャスターホーム)
400年の歴史がある桑名市の伝統産業である鋳物を盛り上げたいとの想いから開設しました。
「鋳物を学べる場所」「鋳物に関わる人がいるところ」「鋳物を身近に感じてもらいたい」という理由からCasterHomeと名付けました。
スタイリッシュな空間で3Kイメージを払拭し、鋳物文化を発信していきます。
人に投資する human resources investment
影山鉄工所は働いてくれる方の成長を後押しする環境を整備しています。
現在整備した、または今後整備する環境は以下の通りです。
- ■ テレワーク環境の整備
- ■ 全社員を対象として人財開発の講習
- ■ 社員食堂の導入
- ■ シャワールームの整備
- ■ 会社負担による資格取得のバックアップ
- ■ スキルアップのための講習参加
影山鉄工所は皆さまに支えていただき、ここまで発展することができました。
経営理念を忘れず、さらなる自社の発展、地域社会や関係するすべての方の幸福のために業務に邁進し、影山鉄工所はさらなる発展を目指していきます。
経営理念と今後の展開 Management philosophy and outlook
影山鉄工所には以下の経営理念があります。
- ① 人の夢や希望を形にする重責を受け止め良質の製品を提供し社会に貢献する
- ② 技術力の研鑽に励み、業界全体の地位向上に尽力する
- ③ 共に仕事に携わるすべての人々の物心両面の幸福を追求する
- ④ 職務を通じ多くの人々の幸福に貢献し家族に誇れる企業を創造する
安定から成長へ
そして新たなる挑戦
業績が安定している今だからこそ影山グループは今後を見据え、新たな事業への挑戦と人への投資を加速させています。現状維持は衰退への一歩だという思いから今後も常に現状に満足せず、新たな挑戦を続けていく企業であり続けます。