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影山鉄工所でテレワークが始まってもうすぐ1年になりますが、その過程でいろいろと変化がありましたが、その一つが「交通費の日割り計算」です。
毎日出社するのではなく必要な時だけ出社するようになった結果、毎月決まった交通費ではなく出社した回数に応じた金額を支給するようにルールが変わりました。
そのために作られたのが「出社登録アプリ」です。
今回の記事では、影山鉄工所が社内で作って社内で利用している「出社登録アプリ」を紹介します。
影山鉄工所のテレワーク
影山鉄工所では新型コロナウイルスの拡大を受けて、出勤して大勢が集まって仕事をすることのリスクを考えて、2020年4月からテレワークを開始しました。テレワーク前の社内ではデスクトップパソコンも多かったのですが、ノートパソコンに買い替えたり、家庭に高速通信が無い方がいたのでモバイルルーターを手配したり、テレワークに対応した社内ルールを決めたりして準備はかなり大変でしたが、何とか1か月ほどでPCを使って業務する人たちがテレワークを始めることができました。
そして、そのときに「交通費は出社回数に応じて日割りで支給」というルールができ、一か月の交通費を20で割って出社した回数の分だけ支給するようになりました。
当初はアナログで出社した人をチェックして集計してエクセルにまとめる方法も考えましたが、影山鉄工所のICTチームが社内用のアプリを開発してくれました。
出社登録アプリver1.0の誕生
最初に開発するにあたって条件をまとめました。- スマホで入力できるようにアプリ化
- できるだけシンプルに
- 不正防止機能
PowerAppsで作られたアプリはPCやスマホなどの特定のプラットフォームに依存せずに利用できるので便利です。
今回はスマホでの利用を想定していたので、操作画面はスマホに最適化することにしました。
開発にあたって意識したのが出社していない人が交通費欲しさに入力してしまうという「不正防止」機能です。
当社ではそのようなことをする人はいないとわかっているので性善説で製作しても良いのですが、せっかく作るのであればそもそも不正ができないようにしておくのがベターであると考えました。
以上の前提条件から製作したのが「出社登録アプリver1.0」です。
利用方法は、
- 業務終了間際の終礼で班長がアプリを立ち上げる
- アプリを立ち上げると「日付」「所属班」が自動的に立ち上がる
- 終礼中に出社した人を確認して班長が名前を押して登録する
送信ボタンを押すとボタンを押した人の「名前」「所属部署」「出社日」がデータベースに登録されるので、あとは締め日に集計するだけです。
班長が確認して代表で登録することで、不正を無くすという仕組みも入れました。
出社登録アプリVer1.0の改善点
このアプリで大きな問題もなく何か月か運用していたのですが、運用していく中でいくつかの不便な点に気が付きました。- 班長が登録を忘れてしまうことがある
- 班長が登録を忘れていることを班員がわからない
- 班員は自分がいつ出社したことになっているか確認できない
- 以上の点から締め日前に全員に自分の出社した日を表にして確認してもらう必要が出てきた
そもそも単純に班長のタスクが増えたので、ただでさえ忙しい班長に負担と責任が増えてしまいます。
そこで締め日前にテレワーク可能部署の全員に出社した日を確認してもらうように表にしてスラックで共有して、登録忘れがあれば手動で追加していたのですが、これが意外と面倒な作業でした。
アプリで自動化しているのに最終的に人の作業が入るのが嫌で、Ver1.0の改良を考えました。
GPSを利用した出社登録アプリVer2.0の誕生!
出社登録アプリVer2.0はVer1.0の不便な点をすべて解消するように大幅に改良されました。改良点は、
- GPSで位置情報を取得
- 会社周辺にいるときしか出社登録できない
- 個人で出社登録できるので押し忘れは自己責任(班長の負担が減る)
- カレンダーで自分が出社登録した日を確認できる
- 登録を忘れた日は班長経由で申請できる(班長の承認が必要なので不正防止)
- カレンダーから班員全員の出社日も見ることが可能(不正防止)
自分で登録できるので班長の負担が減りましたし、登録し忘れたかどうかも自分で確認できるので、締め日間際に全員に通知することもなくなりました。
IT化で業務の効率が良くなるのは、やっぱり素晴らしいですね。
IT化で空いた時間をさらに業務改善を進めていければ、組織はもっと強くなっていけると思いますので、影山鉄工所ではさらなるIT化を進めていくつもりです。
「うちの会社でも導入したい!」「社内用のアプリ開発を考えているから話が聞きたい!」という方は、お気軽にご相談ください。