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なぜ鉄骨には塗装が必要なのか?塗装をする目的や方法について解説

2023.12.04溶接topics

鉄骨に塗装は必要なのか?と思われている方も多いでしょう。しかし、鉄骨は時間の経過とともに劣化してしまいます。そこで必要になるのが「塗装」です。

この記事では、鉄骨塗装が必要な理由や塗装作業の方法、使用される塗料の種類について詳しく解説していきます。

 

鉄骨における塗装とは?

鉄骨製造の工程において「塗料」を使用します。

鉄骨における塗装は、工場では「錆止め」、現場では「仕上げ」をするのが一般的です。

錆止めは、「下塗りとして塗る塗料」のことを指し、一時的に錆を抑える役割を担います。

一方で、仕上げは基本的に「中塗り~上塗り」が存在し、錆止めしたものの上から塗装を重ねて性能を保ったり、好みの見映えを作ったりする役割を担います。

 

鉄骨塗装の目的

鉄工所としての錆止め塗装は主に「錆の伝搬を起こさないため」に行います。

まず、鉄はなぜ錆びるのか説明します。

鉄の表面に酸素や水分が存在すると、「腐食」という化学反応が表面に現れます。この腐食によって溶け出した鉄と酸素や水が結びついたものを「酸化鉄=錆」といいます。こうして鉄骨は酸素と水分に触れることで酸化し、時間の経過とともに錆びが進行してしまいます。

鋼材の錆が進むと、穴が開いて密閉性が損なわれ、手で剥がせるほどボロボロになって強度が落ちるという特徴を持っています。工場で錆止め塗装を行うことで、現場の建方完了時までに錆の原因となる酸素や水分に触れにくくします。鉄骨工事では、耐火被覆とよばれる火災から鉄骨を守る材料を塗る箇所や、スプライスプレートやガセットプレートなどを高力ボルトで締める部分には塗装は施しません。これは、耐火被覆との相性や高力ボルト摩擦面の関係です。

摩擦力は、凍った雪の上で滑ってしまうのと同じように表面がツルツルしていると発生しません。そのため、鉄骨を組み合わせて高力ボルトで止める箇所は接合部を錆びさせて表面をザラザラにすることですべり係数を確保し、高力ボルト接合後に錆止め塗装を現場で行います。その後、必要に応じて上塗りへ移行をしていきます。上塗りでは紫外線や経年変化に耐えられるように、ウレタンやフッ素等を用いています。

これらを施すことで建物自体の寿命が延びるというメリットが得られます。

 

鉄骨塗装の3段階

ここでは鉄骨における塗装について簡単に説明します。

基本的に塗装を行う際は、全部で3段階を設けており、工場で下塗り、現場で中塗りと上塗りする流れになることが多いです。

下塗り

錆止め塗料の塗装回数は大体2回。土台となる部分にしっかりと錆止めを塗装することで、錆びや腐食から守ってくれ、劣化寿命を延ばすことができます。また、塗装作業に使う工具は噴射式のスプレーガンだけではなく、刷毛やローラーを使うことも多くあります。

中塗り・上塗り

中塗りと上塗りを複数回行うことで、耐久性や見た目の美しさが高まります。

建築物が完成した後にも、塗装仕様に応じた定期的なメンテナンスを要します。

 

鉄骨錆止め塗装の材料

錆止め塗料とはその名の通り「錆を防ぐ効果を期待する」ものです。

鉄工所で使っている錆止め塗料は、基本的に「鉄鋼面へ塗装するもの」と「亜鉛メッキ鋼面へ塗装するもの」の2つに分かれます。

代表的な塗料

鉄鋼面

・A種 JIS K5674 1種 鉛・クロムフリーさび止めペイント

・B種 JIS K5674 2種 鉛・クロムフリーさび止めペイント

・JASS 18 M-111 水系さび止めペイント

・C種 JIS K5552 2種 ジンクリッチプライマー

・D種 JIS K5551 A種 構造物用さび止めペイント

亜鉛メッキ鋼面

・A種 JPM S28 ―液形変性エポキシ樹脂さび止めペイント

・B種 JASS 18 M-109 変性エポキシ樹脂プライマーおよび弱溶剤系変性エポキシ樹脂プライマー

・C種 JASS18 M-111 水系さび止めペイント

赤、グレーなど規格に対して色の種類がありますが、これらは、仕上げの色によって使い分けます。従来の鉄骨工事では赤錆塗装をして出荷することが多かったのですが、近年ではグレー色も多くなっています。

 

鉄骨塗装の注意点

鉄骨における塗装で最も注意すべき点は「錆の発生」です。錆を防ぐためには、劣化の確認と耐用年数の目安を把握することが重要といえます。

一度発生した錆は放置してしまうとどんどん拡大してしまいます。また、内部から錆が進んでいれば塗膜がまとまって剥がれ落ちることもあります。そのため、状態に合わせた適切なメンテナンスを行わなければなりません。

 

まとめ

いかがでしたか?鉄骨の塗装は錆止めや仕上げの種類があり、健全な鉄骨錆止め塗装と上塗り(仕上げ)塗装、そして定期的な塗り替えを行うことで、建物自体の寿命を延ばすことができます。

鉄骨の塗装に関してはあまり注目することがないかもしれませんが、見えないところで重要な役割を果たしているということがお分かりいただけたと思います。

株式会社影山鉄工所は建物の鉄骨部分を製造する建築鉄骨製造事業を行っています。近年は一般・共同住宅の他、オフィスビル、倉庫、店舗、工場等の大型物件の重量鉄骨を主に製造、施工しています。2021年には国土交通大臣Hグレード認定工場を取得しました。鉄骨工事のご相談やご質問等、お気軽にお問い合わせください。

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