溶接topics
NEWS

お知らせ

M&Aニュース

2025.11.30 溶接topics

DIYで使える溶接機の選び方|初心者が失敗しないためのポイントまとめ

目次

鉄骨製造の現場で欠かせない「溶接」。 近年では、趣味で鉄やステンレスを加工して家具や雑貨を作るDIY溶接が注目を集めています。 しかし、「どの溶接機を選べばいいの?」「家庭でも使えるの?」と迷ってしまう方も多いはず。 この記事では、初心者でも安心して使える溶接機の選び方を解説します。溶接機の基本から機種の特徴、購入前に押さえておきたいポイントまで、わかりやすくご紹介します。

溶接機の基礎知識と種類

溶接機とは?

溶接機とは、金属同士を熱で溶かして接合する機械です。

家庭用コンセント(100V)で使える小型タイプから、業務用の高出力モデルまでさまざまな種類があります。DIYで家具や小物を作る場合でも、鉄やアルミ、ステンレスなど金属同士をつなぐのに使うことができます。使用用途や製作するものに合わせて、適した機種を選ぶことが重要です。

 

有名メーカー

初心者でも扱いやすいメーカーには、SUZUKID、日動工業、育良精機などがあります。価格や機能、サポート体制を比較して、目的に合ったものを選びましょう。

SUZUKID - 小型溶接機のパイオニア

日動工業株式会社|溶接機

IKURATOOLS_溶接機・関連機器ラインナップ

 

溶接に資格は必要?

趣味やDIY目的であれば、資格は必須ではありません。 ただし、業務として行う場合は国家資格や民間資格(アーク溶接技能者など)が必要な場合が多いので注意しましょう。

 

溶接の種類

溶接には目的や素材によって適した方式があり、それぞれ特徴が異なります。ここではDIYでも扱いやすい代表的な4つの方式を紹介します。

被覆アーク溶接(手溶接)

アークは気体放電現象の一種で、高温で強い光を発するのが特徴です。被覆アーク溶接は、溶接棒に電流を流してアークを発生させ、その熱で金属を溶かして接合します。 家庭用の100V電源対応モデルも多く、価格も比較的リーズナブル。スパッタ(※1)や煙が発生するため、保護具や換気などの安全対策が必要です。 DIYでは小物づくりや練習に適していますが、鉄骨製造の現場でも基礎技術として重視されています。 ※1 スパッタ:溶接作業中に発生する小さな金属粒子や飛散物のこと

半自動溶接

ワイヤを自動で送り出し、トーチを母材に当てるだけで溶接できる方式です。連続して溶接できるため作業が安定し、初心者でも比較的扱いやすいのが特徴です。家庭用100Vモデルもあり、DIYユーザーから人気があります。鉄骨製造現場でも量産性・安定性の高さから多用されています。

TIG溶接

アルゴンガスを使用して丁寧に金属を溶かしながら進める方式です。仕上がりが非常に美しく、ビード(溶接跡)は技術次第で美しく整えられ、ステンレスやアルミの装飾品や薄板加工に最適です。鉄骨製造の精密箇所や仕上げ作業でも活用されています。

スポット溶接

薄い金属板を「点」で接合する方式です。二枚の金属板を電極で挟み、電気抵抗で接合します。熱による影響が小さく、板金作業に向いています。 DIY用途では登場頻度は少なめですが、自動車の補修現場などでも一般的に使用されます。

 

作りたい作品に合わせた溶接機の選び方

家庭用溶接機は、価格帯が 1~7万円程度 と手を出しやすく、趣味で挑戦する方も増えています。ただし、作りたい作品によって最適な溶接機は大きく変わるため、目的に合わせて選ぶことが大切です。

 

丈夫な家具・アウトドアギアを作りたい場合(半自動溶接機)

鉄製ラックやミニテーブル、アウトドア用のアイアンフレームなど、強度が必要な実用アイテムを作りたい方には 半自動溶接機がおすすめです。ワイヤが自動で送られる仕組みのため、初心者でも比較的簡単に扱うことができます。特に鉄やステンレスなど、DIYでよく使う素材の加工に向いており、厚みのある材料でもしっかり接合できるのが強みです。

 

美しい仕上がり・薄い金属加工をしたい場合(TIG溶接機)

装飾品や薄板の作品づくりなど、見た目の仕上がりを重視したいDIYにはTIG溶接機がおすすめです。火花が少なく、ビード(溶接の筋)が滑らかで美しいため、ステンレスやアルミの小物づくりにも適しています。操作には慣れが必要ですが、練習を重ねれば細かいパーツも美しく仕上げることができます。

 

溶接機選びで失敗しないコツ

電源・電圧を確認する

溶接機を選ぶ際は、作業場所で使える電源の種類を確認しましょう。家庭用には主に100V、200V、三相電源の3タイプがあります。

100V(家庭用コンセント対応)

日本の標準的な電源電圧は100Vであり、家庭にある普通のコンセント(100V)で使えるタイプです。小型で軽量なモデルが多く、薄い鉄やステンレス板を使った小物や簡単な家具づくりにぴったり。屋内でも手軽に作業できるため、DIY初心者や趣味で溶接を始めたい方におすすめです。

200V(単相)

家庭用でも200Vに対応した専用コンセントがあれば使用可能です。厚みのある金属や長時間の連続作業に向いており、本格的な棚や鉄製フレームなどのDIYに適しています。100Vよりも安定してパワーが出るため、仕上がりの精度も上げやすいです。

三相電源

電力供給の効率を高めるために、三つの交流波形を120度ずつ位相差を持たせて組み合わせた電源システムです。工場や業務用向けの高出力タイプで、鉄骨製造の現場でよく使われます。DIYでは導入が難しい場合が多いですが、非常に厚い金属や長時間の連続作業に向いています。さらに、使用する金属の種類や厚みによっても必要出力は変わるため、作りたい作品や作業量に合わせて電圧と出力の両方を確認することが重要です。

 

冷却・耐久性・付属機能を確認する

溶接作業は、アーク熱によって金属を溶かすため、長時間作業すると溶接機自体にも大きな負荷がかかります。特に厚い金属を連続で溶接する場合や、高出力で長時間作業する場合に加熱しやすいです。そのため、冷却性能が十分かどうかを確認することが大切です。冷却ファンの有無や熱を効率よく逃がす構造かどうかをチェックしましょう。 また、耐久性は本体内部の基盤やワイヤ送り機構など、長時間使用で劣化しやすい部品に必要です。耐久性の高い機種であれば、DIYでの長時間作業や厚板の溶接でも安心して使えます。さらに、作業を補助する便利な付属機能も確認しておくとよいでしょう。たとえば自動ワイヤ送り機能や過熱防止機能があると、長時間作業でも安全で効率的に溶接できます。

 

メーカー保証・サポートを確認する

故障時や部品交換の対応、入手のしやすさなど、メーカー保証やサポート体制は長く使う上で重要です。初心者のうちは国内のサポートが手厚いメーカーを選ぶと安心です。

 

作業環境を整える

安全に作業を行うためには、溶接する環境づくりも欠かせません。 周囲に可燃物がない屋外や換気の良い倉庫など、火花が飛んでも安全な場所を選びましょう。 溶接時には煙やガスが発生するため、換気扇や送風機を活用して十分な空気の流れを確保することも重要です。 また、作業台をしっかり固定し、電源コードやホースが足元で絡まないように整理しておくことで、事故を未然に防げます。

 

身を守る装備を用意する

溶接は火花・高熱・紫外線を伴う危険な作業です。 防塵マスク、防火手袋、防護服、安全靴、そして溶接面(ヘルメット)は必ず着用しましょう。 特に溶接面は、アーク光から目を守るために欠かせません。 最近では自動遮光タイプの面も普及しており、作業のしやすさと安全性を両立できます。 事前に装備を整えておくことで、火傷やケガ、火災を防ぎ、安心して作業に集中できます。

 

溶接体験工房『アイアンプラネットベースオブ沼津』のご紹介

① (2).JPG

「実際に触ってみないと分からない...」という方には、静岡県沼津市にある溶接体験工房 「アイアンプラネットベースオブ沼津」 がおすすめです。ここでは、溶接メーカー SUZUKID製の機材を使って、初心者でも安心して体験できます。運営は鉄骨建築請負事業を営む、株式会社影山鉄工所。 溶接の基本を学びながら、ペン立てや表札などのアイテムを実際に製作できます。スタッフによる丁寧なサポートがあるので安心。家庭用溶接機の感覚をつかむことができ、購入前の失敗を防げます。プロの鉄骨製造現場の知識も学べるので、DIY作品の完成度がぐっと高まります。

まとめ

溶接は、正しい知識と機材を選べば、誰でも安全に楽しめる技術です。 火花が散る瞬間の迫力や、金属同士がつながったときの達成感は、ものづくりの醍醐味。 DIYの幅を広げたい方や、鉄に触れてみたい方は、まず溶接体験から始めてみませんか? アイアンプラネットベースオブ沼津では、小学生から大人まで気軽に参加できる体験コースをご用意しています。保護具などの必要な道具はすべてご用意しておりますので、手ぶらでも安心してご来場ください。

↓溶接体験工房アイアンプラネット ベースオブ沼津のHPはこちら

アイアンプラネット|沼津の溶接工房

NEWEST POSTS
ニュース一覧へ ≫

M&Aに関するお問い合せはこちらから