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影山鉄工所は、静岡銀行が主催する 静岡魅力探究プログラム「アオハルし放題」 に参加し、県内高校生の学びと挑戦を応援する機会をいただきました。
「アオハルし放題」は、地域の魅力を再発見しながら、高校生が企業や団体と協力して新しい価値を生み出すことを目的とした、地域人材育成プログラムです。
当社は今回、駿河総合高校チーム「スマイル」 の皆さんの活動に伴走し、企画づくりから最終発表まで継続的にサポートしました。
駿河総合高校チーム「スマイル」の挑戦
2025年8月からスタートした彼女たちの企画名は 「野菜と『ともだち』プロジェクト」。
こちらのプランには
・野菜嫌いの子どもとその保護者を笑顔にしたい
・静岡の魅力をもっと知ってほしい
という2つの思いが込められました。
彼女たちは、企画立ち上げから調査、試作品開発、価格決め、販売先へのアプローチまで、すべて自分たちの手で進行。 影山鉄工所は、企画の壁にぶつかったときの分析サポートや方向性アドバイスを行い、主体性をもった取り組みを後押ししました。
高校生たちの調査・企画の流れ
南八幡幼稚園でアンケートを実施
静岡市にある南八幡幼稚園では、過去に駿河総合高校の生徒が園児の「嫌いな野菜アンケート」を実施しており、その記録を参考に調査を進めました。
園児に「苦手な野菜」を尋ねたところ、1位:ナス、2位:トマト が上位に挙がりました。この結果が、後のレシピ開発の重要なヒントとなりました。当社としては、 次に集めるべき情報の整理や方向性アドバイスなど、企画の基礎となる部分をサポートしました。
野菜を使った"お菓子"のレシピ開発
「嫌いな野菜でも"食べたい"と思える形をつくりたい」。 その想いから、学校の家庭科室で何度も試作を重ね、ナスドーナツとトマトクッキーのレシピが完成しました。家庭でも子どもと一緒に楽しみながら作れる"親しみやすさ・簡単さ"にもこだわったのが特徴です。
幼稚園での試食会
完成したお菓子を南八幡幼稚園で試食してもらったところ、「ナスやトマトが入っていると気づかなかった!」という声も多く、園児・保護者ともに好印象。 味や見た目の改善点、好き嫌いの理由など、企画をブラッシュアップするうえで欠かせないリアルな声を集めることができました。
さらに園からは、「ぜひ幼稚園で販売に来てほしい」という嬉しい申し出までいただき、プロジェクトが次のステージへ進む大きな後押しとなりました。
価格決め・販売方法の検討
いよいよ販売に向けて動き始めた際、当社は食品販売に必要な許可の存在や法令面のリスクについてアドバイスを提供。学生たちは、材料費の計算や売価設定、製造場所の確保など、本格的な「事業化のステップ」に挑戦しました。 そして、12月6日の南八幡幼稚園イベントでの販売が正式に決定。今回は、シェアキッチン kinaco さんにて、 RHcafe さんが、高校生が考案したレシピをもとに製造を担当してくださることになりました。
試練を乗り越え、企画をブラッシュアップ
ここに至るまで、必ずしも順調だったわけではありません。
中間発表では、やりたいことが多いがゆえに、アドバイザーから「軸がぶれている」「届けたい相手が見えない」 と厳しいフィードバックを受ける場面もありました。 それでも彼女たちは立ち止まらず、仲間同士で何度も見直し、"園児が笑顔で野菜を食べられる未来をつくりたい" という原点に立ち返りながら企画を磨き上げていきました。 影山鉄工所は最終発表に向けたパワーポイントの構成やデザインもサポートし、「伝わる企画書」となるよう伴走しました。
最終コンテストで「優秀賞」に輝く

11月8日、静岡銀行本部研修センターで行われた最終コンテストでは、3カ月間の成果を発表。午前の予選を勝ち抜き、15チームの中から決勝6チームに進出しました。そして、審査員による評価と会場投票の中で、駿河総合高校チーム「スマイル」は見事「優秀賞」を受賞しました。
12月6日南八幡幼稚園イベントで商品販売

イベント開始直後から多くのお客様が来場し、ナスドーナツもトマトクッキーも大人気であっという間に完売しました。アイデアが形となり、"本物の商品"として誰かの手に届く瞬間に立ち会えたことは、彼女たちにとって大きな成功体験となったことでしょう。そして、彼女たちの行動力と熱意は、私たちにとっても大きな刺激となりました。
影山鉄工所のサポートと想い
当社は、企画づくりの相談役として高校生の挑戦に伴走しました。彼女たちのまっすぐな努力や地域への思いに触れ、ともに活動できたことに心から感謝しています。今回の経験が、彼女たちの未来に向けた確かな一歩となることを願っています。
影山鉄工所はこれからも、地域の若い世代の挑戦を応援していきます。