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2025.07.30 溶接topics

【静岡・富士宮】富士山世界遺産センターの建築美と鉄骨構造に注目

目次

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富士山を学び、感じることができるのが、静岡県富士宮市にある「静岡県富士山世界遺産センター」です。観光地としてはもちろん、建築や構造の視点からも注目を集めるこの施設。この記事では、世界的建築家・坂茂氏による設計と、鉄骨構造の技術にもフォーカスしながら、施設の魅力をお伝えします。

富士山世界遺産センターとは?

静岡県富士宮市に位置する「静岡県富士山世界遺産センター」は、2013年にユネスコの世界文化遺産に登録された「富士山―信仰の対象と芸術の源泉」の価値を、次世代へ伝えるための拠点として建設されました。開館は2017年12月。富士山本宮浅間大社のすぐ隣に建ち、参拝と併せて立ち寄る人も多い人気施設です。 施設は北棟・西棟・展示棟の3つで構成されています。特に中央の展示棟では、富士山登山をイメージした全長193mの緩やかならせんスロープを歩きながら、映像や展示を通じて"擬似登山体験"ができる仕掛けが施されています。映像が壁面に投影され、まるで雲の中を歩いているかのような浮遊感が味わえる点も話題です。

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建築家・坂茂氏のデザイン

設計を手がけたのは、世界的に活躍する建築家・坂茂(ばん しげる)氏。再生紙を建材として活用する独自の建築手法で知られ、被災地の仮設住宅や文化施設など幅広いプロジェクトを手がけています。

逆さ富士を表現した象徴的なデザイン

この建物の最大の特徴は、富士山の姿を水面に映したような「逆さ富士」のシルエットを模した展示棟の外観です。池の水面に逆さ富士が映り込むことで、水の山としての富士山を象徴的に表しています。上下対称の美しい富士山が浮かび上がり、写真映えスポットとしても人気です。

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自然素材と現代建築を融合

富士山世界遺産センターでは、静岡県産の「富士ヒノキ」を格子材として全面に使用し、地域とのつながりと環境への配慮を表現しています。館内の天井には坂氏の代名詞である「紙管」が使われており、不燃認定を取得し波形に仕上げた意匠が圧巻です。 さらに、施設の空調と水盤には湧き水の熱源を活用し、エネルギー消費量を約20%削減。建築デザインとSDGsを両立させる先進的な試みが施されています。

鉄骨構造に注目

展示棟の逆円錐形を支える鉄骨フレーム

展示棟は逆円錐形となっており、その中心部はコアになっています。その構造美を支えるのが、斜めに傾いた鉄骨ラチス構造です。梁やブレースが複雑な角度で組まれ、建築としての美しさと構造としての強さを両立させています。 斜め柱の接合部はピン構造で設計されており、全体的にトラス構造となります。また、南北・東西方向には間柱トラスによる補強が施され、建築基準法の1.5倍の地震力にも耐えうる高い耐震性を実現しています。

高精度施工と構造の工夫

逆円錐形部分は6ブロックに分け、精密に施工されました。仮設ステージを用いた支保工の設置など、非常に高い技術と精度が求められる作業ですが、最終的には設計座標通りに誤差なく収められています。 なお、3棟は基礎構造でつながっているものの、地上部はエキスパンションジョイントによって独立しており、地震や熱変形にも対応可能な構造となっています。

館内展示の見どころ

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富士山の四季を体感できる映像体験

館内では、春夏秋冬に移り変わる富士山の姿をダイナミックに体感できる映像展示が魅力です。スロープをのぼりながら、壁に映し出されるタイムラプスの映像や風の音とともに、駿河湾から頂上を目指す富士登山を楽しむことができます。迫力の映像とリアルな音響に包まれ、まるで山に登っているかのような臨場感が味わえます。

信仰・文化・歴史を学べる展示空間

富士山は信仰の対象であり、日本文化の象徴です。施設内では、文学や美術、信仰との関係など、多角的な視点から富士山を学べます。タッチパネルで各々を見ることができ、学びを深めることができます。曼荼羅や絵はがき、浮世絵などを通じて、過去と現在をつなぐ知的な体験ができるのも魅力です。

展望スペースから本物の富士山を望む絶景体験

最上階の展望フロアからは、天気が良ければまさに絵画のような本物の富士山の絶景をガラス越しに楽しめます。富士山本宮浅間大社を眼下に望み、自然と建築が美しく調和する光景は、深い感動を味わえるでしょう。富士山が雲に隠れていることもありますが、富士山はコロコロと姿を変えます。幻想的な風景を見ることもあり、晴天、曇天問わず異なる魅力を堪能できるスポットです。遮るもののない富士山の絶景体験は、ぜひ現地で味わっていただきたいポイントです。

周辺観光スポット・アクセス

富士山世界遺産センターは、富士宮市の中心部に位置しており、全国の浅間神社の総本社である富士山本宮浅間大社をはじめ、周辺には歴史的・文化的スポットが多数あります。名物の「富士宮やきそば」や、湧水が美しい「神田川」沿いの散策もおすすめです。 アクセスはJR富士宮駅から徒歩約8分。新幹線なら新富士駅からバス・タクシーで約40分程度です。近くに駐車場も整備されており、車でも訪れやすい立地です。

アクセス・駐車場 | 【公式ホームページ】静岡県富士山世界遺産センター

まとめ

富士山世界遺産センターは、観光施設としてだけでなく、建築の美しさや構造技術を体感できる貴重なスポットです。世界的建築家の手による意匠、地域の素材を活かした自然との調和、そして高度な鉄骨構造によって支えられた逆さ富士の造形は、何度訪れても新たな発見があります。

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